北海道から世界の半導体産業を支える先輩たちの生の声をお届けします。きっと皆さんの将来を考えるヒントが見つかるはずです。

北海道で世界の未来を創りませんか?

ミツミ電機株式会社 千歳事業所
半導体事業部 事業推進部 人事総務課
北海道大学大学院環境科学院
環境起学専攻 出身
太田 遥さん

自然との共生から始まった
学びの道

幼少期から小樽、室蘭、登別と自然豊かな場所で過ごしてきたことが、環境問題に興味を抱くきっかけとなりました。身近にあった豊かな自然を守りたいという想いから、環境保全や自然環境と人との共生について深く学べる北海道大学環境科学院環境起学専攻で学びました。この専攻はとてもユニークで、幅広い専門領域の知見を持つ学生がその専門知識と環境を結び付け、新たな学問を起こすという考えで学びます。大学院の研究では、モンゴルの草原でテント生活をしながら3か月間にわたり植生の遷移を調査する貴重な経験もしました。過酷な環境下で直面した予期せぬ課題も、諦めずに考え抜き行動し続けることで道が開け、大きな研究成果につながった経験は、今も自分の支えとなっています。

環境と共生する
半導体技術との出会い

半導体に関する話題を耳にする機会が増え、自分なりに調べてみると、半導体が持続可能な社会づくりに大きく関連していることを知りました。電気自動車や太陽光発電に欠かせないパワー半導体が省エネやカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献している事実は、学生時代から追い求めてきた環境と人の共生という私の理想と重なりました。現在はミツミ電機で、数百人が働く職場を円滑に運営する業務に携わっています。また、見学に来られる方々に半導体をはじめとする精密機器について理解を深めていただくための対応も行っており、製造の現場を支える立場から半導体産業に関わっています。来訪者から「とても分かりやすかった」と喜んでいただけた時には、大きなやりがいを感じます。この仕事を通じて、技術と社会をつなぐ役割の重要性を日々実感しています。

北海道だからこそ実現できる未来

関東での勤務を経て地元北海道に戻り、改めて実感したのは、世界に影響力を持つ製品を故郷で作っていることの素晴らしさです。現在北海道では次世代の半導体に注目が集まっていますが、アナログ半導体やパワー半導体も含めて、10年も経てば多様な半導体技術で全国をリードする地域になっていると期待しています。道外で生活した経験があるからこそ言えますが、北海道には素晴らしい職場環境と住環境があります。豊かな環境の中で学び、研究することは、将来の可能性を大きく広げてくれます。自然に囲まれた環境で、自分だけの学問や仕事を見つけることができる、それが北海道で学ぶ魅力です。